更新日:2025.09.09
2025年9月4日~5日、別府国際コンベンションセンター(別府市)にて開催された一般社団法人繊維学会主催の2025年度 第53回繊維学会夏季セミナーにおいて、大学院工学府 博士前期課程工学専攻2年の岩久 稜平さんが奨励賞を受賞しました。繊維学会の夏季セミナーは全国規模の学会であり、今回の奨励賞は優秀賞に次ぐ栄誉ある賞です。
本研究は、ナノセルロースと合成高分子を複合化して得られる円盤状微粒子を、蓄熱材料として用いる可能性を検討しました。円盤状粒子は、球状粒子に比べて比表面積が大きく、伝熱効率の向上が期待されます。この特性を活かし、高分子による蓄熱性とナノセルロースによる伝熱性を兼ね備えた新しい材料の開発を目指して研究を進めています。
熱分析の結果、原料と粒子では熱特性に違いが見られ、特に相転移温度が下がる傾向が確認されました。一方で、熱量の評価などについては課題が残されており、今後も継続して研究を進める予定です。これらの研究成果が高く評価され、今回の受賞に至りました。
◇2025年度 第53回繊維学会 夏季セミナーについてはこちら。
【受賞対象】
受賞者 | 岩久 稜平 (大学院工学府 博士前期課程 工学専攻 応用化学コース 2年) |
発表題目 | ナノセルロースと合成高分子を複合した円盤粒子の蓄熱特性 |
指導教員 | 毛利 恵美子 (大学院工学研究院 物質工学研究系 准教授) |