更新日:2011.10.04
平成23年9月29日(木)、平尾台(北九州市小倉南区)において、工学部機械知能工学科宇宙システム研究室(米本浩一教授)の学生たちが、ロケット実験機WIRES#012の打上げ実験を行いました。
同研究室では、スペースプレーンと呼ばれる有翼ロケット開発に取組んでいます。スペースプレーンは、繰り返し使えるエコなロケットとして注目されています。
WIRES#012は、準備段階で機体のトラブルや液体燃料充填系のトラブルが発生しましたが、現地で解決することができ、午前9時45分頃に打ち上げを行いました。
打上げ後、予定時間よりも頂点時間が数秒早かったため無線による非常系の指令によって減速シュート、メインシュートおよびエアバッグの順番で展開し、機体を無事回収することができました。また飛行中に機体の無線送信機から送られてきたデータは管制センタで正常に受信することができました。
今回の打上げ実験の目的は、年度後半に打ち上げを予定している本格的な有翼ロケット実験機の前段階として主に新規に開発した二段式パラシュートやエアバックが作動し確実に回収できるかを確認することでしたが、回収システムの技術的な実証は達成できていると思われます。今後、機体内に保存したデータの解析等を行い、確認する予定です。
文部科学省の平成21年度「組織的な大学院教育改革推進プログラム」に、米本教授が取組実施担当者である「プロジェクト?リーダ型博士技術者の育成」が採択されており、学生たちによる有翼ロケット実験機の開発は、「優れた組織的?体系的な教育取組」のプロジェクトとしても期待されています。
打上げ実験の動画