竹からプラスチックを作る!
バイオマスを応用することで
環境にやさしい
循環システムの構築へ。

Researcher's Data

Name
安藤 義人
Affiliation
生命体工学研究科
生体機能応用工学専攻
Job Title
准教授
Campus
若松キャンパス
研究室についてもっと詳しく知るにはコチラ

プラスチックごみは、世界的に見ても大きな問題となっています。しかし、暮らしの中には大量のプラスチック製品があふれており、プラスチック製品を生活や産業からなくすことは難しいという社会背景があります。

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Name
安藤 義人
Affiliation
生命体工学研究科 生体機能応用工学専攻
Job Title
准教授
Campus
若松キャンパス
URL
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研究内容

化石資源(石油など)の代わりにバイオマスを活用することで、二酸化炭素の発生を抑えたり、循環性の高い材料を開発し、環境の保全と地球温暖化の緩和に科学の力で貢献する研究をしています。
具体的には、竹をはじめとする植物にはセルロースやリグニンといった物質が多く含まれていますが、それらを簡単に取り出す独自の技術を基盤にし(特許取得)、竹から取り出したセルロースでプラスチック材料を創造する研究を行っています。たとえば、セルロースをプラスチックのように熱で成形できるように改質したり、セルロースを混ぜてプラスチックの強度を上げたり、リグニンから付加価値の高い炭素材料グラフェンを作成?応用を研究したりと、竹を使って実社会に適した材料の開発を進めています。

 
 

課題

環境にいい材料を作っても、それを作るプロセスや時間にコストがかかると環境に負荷をかけてしまいます。実社会で使ってもらうには、作るプロセスでも環境に負荷をかけない方法を考える必要があります。

 
 

この研究で、
暮らしはどうなる?

豊富にある竹を資源として利用することができれば次の点が期待でき、地域企業(経済)?地域環境?地域社会に対して3方良しの環境調和型ゼロ?カーボンサイクルに近づきます。
◆竹で作った材料は、使用後に燃やしてもCO2と水に分解され、その発生したCO2が竹の成長に使われることで、大気中へのCO2の放出を遅延させることができる。
◆放置竹林として邪魔者扱いされていた竹に社会的付加価値、そして素材としての商品的付加価値を与えることで、負担の大きかった放置竹林の伐採、回収が可能になる。
◆竹を素材にすることで自然に負担をかけない材料を社会へ供給できる。
◆セルロースはプラスチックだけでなく繊維などにも広く応用でき、すでにいろんな企業?分野の人が興味を持っている。竹を資源として循環させることで、新しい産業を生み出すことが期待できる。

 

今後の展望

現在、環境に負荷をかけないプロセスや材料は、社会の高いニーズがあります。そのニーズに応えられるように、エネルギー、繊維、製薬、食品など様々な分野の企業や人と連携しながら研究を進めていく必要があり、実験規模も、従来の研究室のスケールから商業規模を目指したスケールまで幅広い実験が必要になってきます。
将来、自分たちの研究成果が実社会で形となってみられることに大きな期待を持っています。

 
 

研究の魅力

プラスチックのように、実際に物ができて手元で見ることができるのは楽しいです。研究の過程でセルロースを竹から簡単に取り出す技術を開発できたことも驚きでしたし、その技術のお陰で研究が大きく広がりました。

 
研究を一言でいうと…
「創造」。

従来のことにとらわれず、自由な発想でやってほしいですね。
失敗してもそこから得るものは多いので、楽しんでやればいいと思います。

 
 

必須アイテム

  • ■ スケジュール帳
    すぐ忘れるのでスケジュール管理には必須です。パソコンのスケジュール機能も使います。
  • ■ スーツケース&
    パスポート
    海外出張、主にマレーシアによく行くので、スーツケースとパスポートは必要です。お風呂に入る際の入浴剤も必須アイテムですね。
 
 

1日のスケジュール

メールチェック
歩いて10分で学校に。まずはPCを開いてメールのチェックと返信。
学生が質問に
来るので対応します
オンライン会議
マレーシアのMSSCのスタッフとオンライン会議をして業務の確認。
お昼休み
食事する時もあれば、海外へのメール対応で時間が過ぎることも…。
打ち合わせ
共同研究している企業との打ち合わせ。
PC作業
助成金の申請書や論文、事務手続きの書類を作成。
帰宅
お腹が空くので帰ります。
 

ライフスタイル

  • ■ 趣味
    週1~2回のペースになりますが、ジムやサウナに行って汗を流すことです。海外出張が多いのですが、帰ってくると必ず太っているので気をつけています。
  • ■ 尊敬する人
    学部と修士時代の指導教員、金仁華 教授(現:神奈川大学)です。先生に「センスがある、才能がある」と言われたのが、研究者になったきっかけです。教育者として、研究者としても人格が素晴らしく、日々、師に追いつくように精進しています。
  • ■ 座右の銘
    「先ずはやってみよう」「挑戦に失敗はない」 私の人生は望まない方向にばかり進んでいます。もともと物理に進むはずだったのに嫌いな化学に進むことになり、語学がダメなのに研究室には留学生ばかりで英語で話しています。竹を研究対象にするのも、最初は「やめておこう」と思っていたのに、もう何年も竹の研究をしています。先ずはやってみると、楽しかったりもします。
 
 

学生の頃に
「しておけばよかった」

しておいてよかったことは、授業をサボって友人と遊んだこと。あの時しかできない思い出です。
しておけばよかったことは、もっとたくさんの本を読んでおけばよかった。
 
 

もし大学教員
ではなかったら

特に何かしたいというものはないので、実家の飲食店を継いでいるかも。
 
 
 

九工大のおすすめポイント

比較的に小規模な大学なので、社会の縮図のように良い意味でも悪い意味でも様々なタイプの人や出来事に遭遇することです。

中高生へのメッセージ

今は簡単に大学や教員、そして、研究内容の情報を得ることができます。せっかく入学するのだから、どんな制度があってどんな先生がいるのか事前に情報を調べて、自分の好奇心を刺激する楽しい大学生活を送ってください。
私の研究室にもいろんなチャンスがあるので、それをしっかりとモノにしてほしいですね。
 

この研究に
興味がわいたら…

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他大学の
化学系、材料系、生物系
の学部

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